かじのオープンダイアログ体験イベントに参加してから、オープンダイアログの素晴らしさに気づいたので、今回はそれをシェアしていくよ。

まず細かい説明は後にして、以下ただの感想を書くよ。
【話し手をやったとき】
●自由に話していい、全てを受け止めてもらえる安心感がある。
オープンダイアログは話し手と聞き手が明確に分かれているので、話し手に回った時がこの場で一番自分を優先してもらえる。優先されることが確定していることがとても居心地がいい。安心して話せる。何を話したって良い。対話は対話が続くことだけが目的だから、内容に意味が求められない。楽。
●木陰から自分の噂話をこっそり聞いているように他者の意見を聞ける。
 
話し手と観察者の方の話をするときは、話ての自分はそこに参加せず輪から外れる。だからこっそり聞いてる感覚になる。「こんなに自分のことについて皆に話題にしてもらえて、真剣に考えてもらえて、受け止めてもらえて嬉しい」ってすごく思う。最初はすごく照れ臭い。
●対話が終わる頃には、あったかい気持ちになる
自分だけで考えているとこれ以上答えは出ないような気分になるんだけど、オープンダイアログをすると「へー、〇〇はこう考えるんだ」とか「自分が思っていたことってそんなに思い詰めなくていいかも」とか「なんか笑えてきた〜」っていう感じになる。これは話し手、聞き手、観察者のときもこんな気持ちになる。
仮説や解釈、分析、アドバイスがない世界って、何もないように見えて、とてもあったかくて安心できるのだと実感する。
安心を実感できる対話を意図的に作り出せるのがすごい。

【聞き手・観察者の時の感想】
●聞く力の訓練になっている

聞き手や観察者には「仮説なし、解釈なし、分析なし、説明なし、アドバイスなし」というルールで制約されているため、自分のフィルターを外して相手の話を聞かなければいけないという状況に強制的に立たされる。
これが普段の会話では全くやっていない脳みその使い方なので、めちゃくちゃ聞く力を鍛えられる。でもこの聞き方をすると「え?!話し手の人、普段そんなふうに思っていたんだ…」と今まで気づけなかった発見があったり、話し手の今まで理解できなかったことが理解できたりしてびっくりする。
●自分の意見を伝える力も鍛えられる
聞き手や観察者が意見を話すときも「自分ごと」として話すようにルールが決まっている。「批判、否定、提案、アドバイス、分析、評価は禁止」
「私は〜だなと感じた」「私も同じような経験を思い出した。それは〜」「〜ついて聞いてみたいと思った」などなどと話す。
この上記の話し方、とっても難しい。普段、私は自分の意見を言うときに、評価や分析を説明していることが多かったんだ…と痛感する。
●相手をただ受け止める訓練になる
受容が高い私ですが、オープンダイアログを体験して、相手を受容できていたつもりだったんだと気付かされたよ。相手をただ受け止めるって本当に難しい。頭の中にたくさんの雑念が浮かぶ。でもそれをオープンダイアログでは訓練的にできる。
●やればやるほど有効性を実感する
普段の会話で、オープンダイアログ的な対話をするのはすごく難しいと思う。だからこそ、毎回イベントに出ると「これこれ〜!やっぱりすごい〜!」ってなる。精神科領域でどんどん広がって欲しいし、これは病気ではなくても家族やカップル、友達、学校、会社、どこでも使っていけるし、有効だと思う。

オープンダイアログは「話す」ことよりも、「聞く」ということを鍛える対話だと思う。
私は来年の4月から就職するので、それまでの間にたくさんの人とオープンダイアログやりたいなって思う。
できればファシリテーターや聞き手もできるようになりたいと思う。
今後の人生でもとても役に立つと思っているので、ぜひ!まずはラボメンとやりたいのです。

【以下、オープンダイアログの概要】
オープンダイアログは、「対話」の手法で、フィンランド発祥の精神療法なんだよね。病気の治療に薬が絶対必要だと言われてきた統合失調症の患者さんに対して、オープンダイアログを行ったら、病気が改善して薬が必要なくなったという治療実績があって、日本の精神科領域に入ってきたという流れがある。

治療上では、患者さんや家族から連絡をもらって24時間以内に患者さんの家に訪問し、繰り返しの対話を通して症状緩和を目指していくのだけど、実際日本でこれをやると診療報酬上、お金にならないので医療現場でやっていくのはすごく難しい。クリニックでやっている場所は、本当に少数。

シビアな危機介入であるオープンダイアローグに実際にスタッフとして関われるのはトレーニングを受けた人だけなのだけど、かじがラボでやってるのは、オープンダイアローグの土台となってる「対話=ダイアローグの姿勢とルール」に基づいた「リフレクティング」という手法のワーク。
(詳細は下のかじのコメント参照してね)

この手法ならルールがしっかり決められているので、それを参照しながらであれば、医療の知識がなくても誰でもできる。すごい。

以下、斉藤先生の言葉を引用します。

世間一般で対話と思われているものも、実は対話じゃないことがほとんどです。対話とは何かを知るためには、対話ではないものを考えるとよいですね。たとえば、議論や説得、説明は対話ではなく、モノローグとも言うべきものです。議論、説得、説明は、すべて結論ありきですよね。このように、相手にわからせよう、伝えよう、意見を変えてやろうという意図のやりとりは、すべて対話ではないと考えてください。

対話の目的は、対話を続けることそれ自体です。相手の気持が変わる、結論が変わる、選択肢が変わることを目指すのは対話ではありません。治療の成果は、あくまで対話の副産物なのです。

結論を求めるためではなく、支援を必要とする主体がいて、その主体との対話が軸となります。主役は主体であり、周囲はそれに対して感想などを返していきます。そうするうちに、中心にいる患者の症状が消えていくというわけです。


オープンダイアログの目的は「対話が続くこと」
だからなんでも話していいし、話している内容に意味は必要ない。だらだら対話が続くことが大事。

オープンダイアログは
・話し手
・聞き手
・観察者
に役割を分けて行うんだけど、

【話し手】なんでも話していい。主語は「私」で話す。
【聞き手】話し手が話しやすいようにお手伝いする
    仮説なし、解釈なし、分析なし、説明なし、アドバイスなし
【観察者】二人のやりとりを観察する人
    黙って聞く。
    仮説なし、解釈なし、分析なし、説明なし、アドバイスなし

こんなようなルールが決められている。

説明が下手くそなので、わかりやすいリンク貼っておくね。
興味のある方は一緒にやろう〜(●´ー`●)

【YouTube動画】

【最後に】
趣味でやっているYouTubeがついに30本超えました(つ∀`*)
よかったらみてね〜😊