だいすけのブログを読んで、よく理解していないけれど、そこから得た刺激から連想された自分のイメージを書いてみる。

場所が欲しいな | コルクラボ https://lab.corkagency.com/blogs/82ae0d067b93


まず浮かんだワードは、「イーハトーブ」
宮沢賢治がイメージした理想郷の名前だ。ただ、賢治のイメージした「イーハトーブ」の内容についてはよく理解していない。その言葉の語感が合っていると感じただけ。


第二に、昔の「地球の歩き方」に書かれていた内容のイメージを思い出した。
それも、「地球の歩き方」中国編    1995年頃発刊。
阪神淡路大震災の後だったと思う。

もうその本自体は残念ながら紛失してしまった。
なので、ちょうど昨日思い立ってネット検索したら、それらしい本がメルカリで出品されていたので、中国編とチベット編を発注した。

その古い「地球の歩き方」の何が良いのかというと、それはしんちゃんの旅の思い出に関係している。
会社に就職して15年目くらいにリフレッシュ休暇という制度が新設された。自分はちょうど勤続15周年だったので、さっそくその休暇を使って、旅にでた。
それも、初めての海外一人旅の自由旅行だった。約三週間の旅。事前予約していたのは、最初に宿泊する上海のホテルのみ。あとは予定なしの気ままな自由旅だった。

一番緊張したのは、最初に上海空港についてホテルに向かうタクシーのなかだ。
文字通り、右も左も分からないから、本当に目的のホテルに向かっているのかどうか、注意深く騙されないように周りをきょろきょろしていた。今みたいにスマホのGPSで自分の現在位置が分かるなんて夢物語の時代だ。

それで、なんで「地球の歩き方」なのか?
そもそも、旅の目的地を中国に決めたのは、「地球の歩き方」を買って読んでいるうちに、中国の怪しさに魅了されて、怖いもの見たさ的な興味がむくむくとわいてきたからだ。
とりわけ、本の中にあるニ~三ページの、中国の列車の中の空間がいかに異世界化ということを説明するイラストと短い説明文が載っていた。車内が非常に狭くて密集して多くの乗客がいて、床、網棚にまで乗客がひしめいていた。定期的にびしょびしょに濡れたホウキで床が清掃される。生きた家畜を大量に持って乗り込んでくる乗客たち。所かまわず、痰をはきちらす人々..... .。

こんな異世界で、むき出しの生の人間達がいる世界へ行ってみたくなったのだ!

この旅の詳細はまた機会があればあらためて書こうと思う。
今回ブログを読んで想起したのは、その時体験したその時々の場所々の空気間だ!
 

安宿(例えば昆明では一泊10元のドミトリー宿とか)で、雑魚寝したり、同じ部屋に複数のベットが並べられた宿。そこには、種々雑多の旅人が集まっていた。中には、カンボジアかどっかでウエディングドレスを作って、それを持ってずっと半年くらい旅している日本の女の子もいた。
 
安宿には、寄せ書きノートみたいなのがあって、各人自由に旅の思い出、感想、旅の情報とかが思い思いに書き綴られていた。本棚には、誰のものかわからない小説とか旅の本とかが置いてあって、みんな自由に読んでいた。
 
偶然に同じ宿に泊まって出会った人達。明日にはもう別れて別の目的地へ向かって旅立っていったりした。だから宿の住人は常に入れ替わっていくのだが、その”場”の雰囲気はずっとつづいているような感覚だ。
ひとつの安宿のエコシステムが出来ている感じ。
 
今でも、こういったバックパッカーはいるのかどうか知らない。でも、情報が簡単に手に入って情報交換が瞬時でできるインターネットのある世界になった今と、30年前の中国とでは全然環境が違う。
 
昔の「地球の歩き方」には、読者の投稿記事がいっぱい載っていて面白かった。たとえば、タイの寺院で出家僧にセクハラされた女子の体験とかが普通に投稿されていた。
 
しんちゃん的には、30年前の方がむしろ人間と人間の距離は近かったような気がしている。こんな場所があるといいと夢想する。

では、では。